蒸気機関車は、石炭を火で燃やし、水を蒸気に変えることで生まれるエネルギーを使って車輪を動かし走ります。黒煙を吐き出し、ときに汽笛を鳴らし、シュッシュッシュッとリズムよく蒸気を出しながら、たくさんの客を乗せて走ります。その姿は力強く熱く生きる人間の姿と重なるものがあります。
内なる声にしたがい、自分軸で生きている人は、夢や希望に向かって、たくさんの意思(石)を蓄え、考え行動しながら日々を生きています。現状に不満を抱かず、かと言って満足もせず、前進し続ける人は、内側に情熱の炎を灯しています。情熱の炎で意思を燃やすことで、6割が水分である体の体温は上昇します。明確な目標がありするべきことが分かっている人は、意欲的に行動するため、自然と頭や体を動かすことになります。その結果、基礎体温が高くなることで、免疫力や基礎代謝が上がることにもなります。
少し話がそれましたが、つまり、人間と蒸気機関車を重ね合わせてみると、意思を情熱の炎で燃やすことで、熱せられた体内の水分は、血となり細胞となり、元気に体を動かすエネルギーとなります。心と体をたくさん使うとき、体内の水分は、蒸気のように汗となり、感情と共に涙となり放出されます。ときには汽笛のように声をあげたり、黒煙のような毒を吐きながらも、それでも世のため人のために「よいしょ。よいしょ。」と一生懸命働く人間の姿は、まさに蒸気機関車のようです。
自然界では、地球も同様に考えられます。地球内部における火山活動や地震といった地殻変動、さらに深部ではマントル熱対流といった活動がみられ、高温高圧である地球内部は、膨大なエネルギーを内に秘めており、内なる太陽、もう一つの太陽と呼ばれる所以となっています。
日本神道では、これらの自然の力を神として崇めています。内なる太陽を国常立神とし、そこから生み出される火の神を火迦具土神としています。空から降り注ぐ太陽の光や熱とは違って、内側から生み出される熱や火の力は非常に強いため、火の神がもつパワーを上手く使いこなすためには、魂を成熟させる必要があります。火の神さまのもつ力には、意欲を与える情熱、体を動かす原動力、感情を揺さぶる力、焼き払う浄化の力などがあります。
いずれも大きなエネルギーをもつため、現実を動かす力や具現化する力となります。誤って使った場合、例えば、我欲我執のために、怒りに任せて感情を露わにして、他人に危害を加えてしまうというようなことが起きてしまいます。これらの力を正しく使うためにも、自身の魂を磨き、真理を知り、役割に気づき、世のため人のために生きる人間へと進化する必要があります。それは、日本神道の神々がいるスピリチュアルな世界を受け入れることで可能となるのではないでしょうか。
夢や希望を思い描き、情熱をもって意欲的に力強く人生を生きていくために必要な、火の神さまの力を込めた岩玉(パワーストーン)が「情熱の天使」となります。